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NOVEL

ハッピーバースデー
  

 

  真っ白なイメージ、真っ白な心。
  汚れ無き、無垢なままの翼。
  何度、罪の色に染まろうとも飛ぼうとするのだと思う。
  純白の翼を大きく広げて、羽ばたかせて。
  月下の魔術師は。
  
  他人には言えなくて苦しいのだと、時折呟いていたのはお前。
  だったらせめて・・・お前の生誕した日だけでも。
  俺が両手を広げて、何者からもお前を護ってやるよ。
  だから、何も怖がらなくていい。
    
  知っているんだ
  お前がタメだって事
  どこにでも居る普通の高校生だってことも
  
  同じようなモノを抱えて居ることも。
  
  気が向いたら来ればいい?
  窓は開け解いてやるからさぁ、キッドのお祝いでもしようか?
  きっと、「黒羽快斗」の誕生日を祝う奴は居ても
  キッドの誕生日を祝う奴はそうそう居ないはずだぜ?
  
  どっちもお前なのになぁ・・・
  使い分けしすぎだよ、きっと。
  俺しか知らねぇってワケじゃねぇのに。
 
  たまには、その羽を休めてもいいんじゃねぇの?
  一休みではなくて、ゆっくりと休息しても。
  その間ぐらいは、俺が護ってやるすらさ。
  罪に染まった羽を洗い流せばいい、
  綺麗な純白に戻るはずだろう?
  その程度の時間なら、赦されるはずだから。
  汚れ無き無垢なままの大きな子供、
  彼が来る時を心待ちにしている俺がいる。
  「ハッピーバースディ」と言ってやりたいなと思いながら。

 

うちのサイト常連のお客様 Puchan様より
快斗及び、管理人のBirthday Presentとしていただきました。
すてきな作品をどうもありがとう!!
ちょっと誌的なところもナイスです。
私にはこういう文章は書けません・・・・。
すてき・・・・。
快斗もだけど、Happy Birthday 自分♪

2001.06.21

 


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