Happy Barthday 1 気が付くと、ついこの間満開だと思った桜はすっかり散っていて この春から新生活を始めて気を張っていた人々も、そろそろ 世の中的に来たるG/Wに向けての行楽ムード一色の今日この頃で オレに言わせてもらえば、この時期こぞって出かける奴らの せっかくの休みになぜ疲れるような事をしなければならないのか
「ねぇ、聞いてるの?新一!」 「え?!あ、ああ・・・」 いけね、オレは今、蘭と下校途中だったんだ。 「ああ、じゃないわよ!まったく!!だから、明日からのG/Wの ・・・ったく、どいつもこいつも。 ・・・とはさすがに言えねーよな、やっぱ。 「・・・いや、悪いけど遠慮しとくよ。お前らも女だけの方が 「そんな事無いよ!新一が男一人で気乗りがしないなら、服部君でも ・・・おいおい、服部まで巻き込む気かよ? 「服部は無理だと思うよ。あいつ、確か田舎から出てくる親戚の子を 「あ、そうなんだ。私もあそこいってみたいんだ。 「オープン仕立てだし、まだ当分混んでんじゃねーの?」 なんて言って、オレが露骨に嫌な顔をして見せると、 だっておれ、ユニバーサル・スタジオならロスで本場の行った事 「ねぇ、じゃあG/Wどうするのよ?」 なんだよ、またソレか。 「別にどうもしねーよ。」 「えぇ?だってG/W中に新一の誕生日があるじゃない! オレは園子の別荘で開かれるであろう誕生日パーティを想像して 「別に高校生にもなってわざわざ祝うようなもんでもないだろ? 「え〜!誕生日一人で過ごすなんてさびしいじゃない?!」 だから、そんなことないんだって。 「いいから、オレのことは気にせず、楽しんでこいって。 ちょうどいいタイミングで蘭の家が見えてきたので、
程なくして帰宅すると、郵便受けの中にオレが不在の間に荷物が 「おお、新一。ご両親から荷物が届いているぞ!」 「ああ、悪いね。博士。」 オレは博士の家にお邪魔して、灰原の出してくれたお茶を飲みつつ 「しかしすごい量じゃのぉ。それ、全部勇作君の作品か?」 「ああ。まだ発売前のもんらしいぜ?あと、お勧めの作家の本も 箱にぎっしり入ってる書物は、父さんからのプレゼントって訳だ。 母さんからは決まって洋服。 「ずいぶんとお優しいご両親ね?」 灰原は相変わらずのクールな表情だったけど、おそらく
「ところで、新一。G/Wはどうするつもりなんじゃ?」 「特に予定はないよ。久々、家でゆっくりしようかと思って。博士は?」 「わし達は明日から、白樺湖の貸別荘へ行くつもりじゃよ。 「へぇー。意外だな。灰原も行くの?」 「ええ。たまには空気の美味しいところへ行くのもいいかと思って。」 いい傾向じゃねーか。そうそう、灰原はもう少し外へ出た方がいいぜ。 「なぁ、新一。もし何だったら一緒に行かんか?」 「遠慮しとくよ。オレもたまには一人でのんびりしたいからさ!」 オレは父さんたちからの荷物を片付けながら、苦笑した。
オレはそのまま博士のとこで夕飯をごちそうになってから シャワーも浴びて、さぁこれから読書タイムだ。 明日が休みだっていう夜は一番いい。 オレはお気に入りのマグカップにコーヒーを用意し さぁ、父さんから送られてきた本をこの休み中に読破しなきゃな!
日付はまもなく、5月2日から3日へと変わる頃
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